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ニューヨーク旅物語 3日目 -街ブラ、リハ、ヨガ、ピザなど-

明日からは、いよいよ演奏の日々が始まるので
実質、気ままにニューヨークを歩き回るのは今日が最後。
この午後をどんな風に使うか迷いました。

観光名所もいいけど、少し早めにニューヨークへ来た目的は、時差の解消と、街に少しでも馴染むこと。
フラットな心構えでステージに臨めたらな、と思ってたのです。

疲れちゃってもあれなので、普通に街を歩くことにしました。

日常が見たいのだな。街の人たちの。
自由の女神は、おばあちゃんになってからツアーで行くことにする(笑)

服や雑貨の趣き、流行ってる食べ物、ディスプレイの仕方や街の看板や建物なんかに興味があったので、意外にこれまでは訪れていなかったニューヨーク「おしゃれスポット」、マンハッタンの西側にある、チェルシーマーケットとその近くにあるお散歩スポットハイラインを見に行くことにしました。


 

14st/8av駅まで地下鉄で。

滞りなく最寄り駅で下車。
地下鉄で失敗することも、迷うこともなくなってしまって、
ちょっとさみしい(笑)

3日もすれば、人間その環境に慣れてしまうものだ。
目に入って来た新鮮なもの、感じた珍しい気持ちは、
あっという間になくなってしまう。

慣れること、適応することは、生きていくうえで、必要不可欠なスキルだけど、視野が狭くなっていくことと比例する。

入って来る情報が凝り固まると、判断も凝り固まってしまう。

安全・危険/必要・不必要/可能・不可能、いろんなジャッジをしながら毎日過ごしているけれど、そのジャッジが固まらないように、物差しがひとつになってしまわないように、新しい環境に身を置いてみて感じることを、大事にしながら過ごしていきたいな。

とか、なんとか思っているうちに、見えてきたシャレオツな建物・・・・ん?なんかちょっと、写真で見た感じと違う???

そうです。
建物の周辺が道路工事だらけ。
重機とバリケードが景観を占領していて、あいにく外観のオシャレ度は低下中(笑)

いたしかたない。
タイミングが悪かった。

でもひとたび建物の中に入ったら、そこに広がるおしゃれ空間・・・・と思いきやっ!

・・・・・そこは人・人・人・人・人
・人・人・人・・・・・・・

隙間なし!(笑)

平日、それも月曜なのにだだこみ!!!!!


どういうこと?NYの人たち、今日お休みなの?
それとも、観光客でこんなにごったがえしているの?


青空市場でアップルサイダーしか飲んでる暇なかったから、
チェルシーマーケットのおしゃれレストランでごはんを食べようと企んでいたんだけど、飲食店はどこも長蛇の列。
フロアの隅のほうに座って、ランチを食べている人たちもいるありさまで、全くくつろげる気配はなし(笑)

数店、雑貨屋や食料品店の中に入って売っているものを見たりしたものの、
ごめんなさい。人の多さにギブアップ。

田舎育ちなもので、人間多いと、自動離脱する癖が・・・。

何も買わずに、はて、どうしよかな。と駅へ向かう。

そんな最中、ちょうど、LAからNYへ戻る飛行機にまさに搭乗しかけのTiAさんから
「明後日の機材手配でちょっとトラブっているので、どうしよう」という連絡。

ひとまず、機材の手配を頼んでいた店へ行ってみるべく、中心へ戻ることにしました。
ふたたび42stあたりへ地下鉄で。

ちょうど夕方にその辺りのスタジオ予約してたので好都合。
戻りましょう。

1日目、2日目で歩きまくって、勝手知ったるとなって来ていた42st駅周辺に到着。
なんとなーく、この辺りにいると、落ち着く感じになってきた(^^)

機材手配のトラブルは、飛行機搭乗しかけのTiAが、私が地下鉄で電波が届かずあせっている間に、四苦八苦してクリアしてくれてた。
遠隔操作、ありがとう T_T
そう、WiFi使えなかったのよね。

前、どこかの国へ行った時も、到着2日後に借りてたWiFi機器が壊れて、事前に調べてた資料まるごと、旅先で見られなくなったことがあった。(しかも旅行終わる最終日まで)

機器やデジタルに頼った結果の恐ろしさ。
電子ピアノやパソコンも、電気なかったり、電波なかったら、一切役立たないもんねぇ。

最近は、絶対に大事なものはバックアップで紙に記したものを持っていくか、脳みそにちゃんと入れておくようになりました。


はて、心配事にいったんキリがつくと、猛烈にお腹が空いてきた。

スタジオの予約時間まで30分あったので、リハスタの隣にあったかわいいパブ「Pig 'n' Whistle」で、遅めの昼ごはんにすることにした。


店内には、カウンターに向かい合う常連ぽいおばさまと、バーテンのお姉さん。
そして、サービス担当と思われるお姉さんが、店内のテレビを見ている。
3人だけ。

「バッファロチキンウィング アンド シーザーサラダ」を注文。
そして、、、ニューヨーク初ビール♡も。

あーーーーやっとありつきました、ビール。

 

 

 こちらに来てから初めて、皿に盛りつけられたまともな料理を食べたよ(笑)

これはビールがすすむくん!
チキンは激辛、サラダのドレッシングは酸味強め。

濃いぞ。なんかめっちゃ濃いぞ。
辛みと酸味が押し寄せてくる~~~

完食するころには、シャワー後かよっ、ってくらい汗ダラダラになりました。

ウォーミングアップ完了(笑)いざ、練習へ。

古いビルのエレベータに乗り、6階へ。
受付には、昨日対応してくれた、おっとりお姉さんが。
笑顔で迎えて、丁寧に案内してくれました。

部屋の扉を開けてびっくり。
だたっぴろい10畳くらいの部屋に、ぽつんとアップライトピアノが置いてある。

 

「またか」

 

前回もそうだった。
その時はさほど広い部屋でもないのに、部屋の真ん中にアップライトで~
~ん、だったんだ。


弾くと、日本ではあまり聞いたことのない音が響き渡る。
背面から出ている音が、空間に遺憾なく広がる。
ふくよかな中低音がいっぱい聞こえる。

想像するに、アップライトピアノの美学が、日本とまた違うんじゃないかな。

「壁にくっつけちゃうと、音が響かなくなっちゃうじゃない」

っていう声が聞こえてきそうな気がする。

ピアノを自由に置けるくらい土地が広い、っていうのもあるかもね。

日本だと、ピアノ置く時、湿度に気を付けたり、調律の時しやすい場所かどうかとか、ピアノを置いたあとの部屋のスペースをいかに有効に使えるか、とか。そんなことを気にするけど。鳴りがどうか、を優先して設置できる機会は、一般家庭でもライブハウスでも、リハスタでも、ほぼ皆無。むしろ吸音・遮音してしまうしね。

 


楽器らしく高らかに鳴るピアノを楽しく弾きました。

窓から外を眺めると、スナイパーに狙われてないか心配な構想ビル群。
おおっ、これは映画で見たことのある絵、ニューヨークらしいぜ。

他の部屋の練習音がにぎやかだったけど・・・
一番高い「レ」の音鳴らなかったけど・・・
サスティンペダル最後まで踏めなかったけど・・・

でも、そんなことは、良いのです。
ここはアメリカ。
郷に入れば郷に従え。When in Rome, do as the Romans do. である。

広い部屋で、摩天楼を眺めながらやるリハーサルは、気持ち良いものだ。

練習を終え、ご機嫌にスタジオをあとにしたのでした。

 

そして、その足で、通りを挟んで向かいにあった「ミチコスタジオ」で、明日のリハ予約。
なんか、うまく英語が通じずかなり手間どったけど、なんとか完了。

「COOL!」ってめちゃくちゃ頻繁に言う、かなりニューヨーカーっぽい(←私の中のイメージ、笑)お兄さんが、受付対応してくれた。
後から思うと、なんであんなに時間がかかったかと言うと、彼は終始ジョークを言っていて、カタコトな私は相当からかわれていたのではないかと思う(笑)横で見てたお兄ちゃんも、ニヤニヤ笑ってたもんな。

そして、明日の会場を見に行ってみることにした。

そう、音楽の殿堂「カーネギーホール」なり。
ほんとにあるのか、カーネギーホール。
これは夢なのではないのかな。

心配。

セントラルパークの方へ向かって北へ歩いて行くと、ほどなく見えてきました。


おおおおおおおおおおおおお。

あった。(当たり前)


建物の周りには、各公演のポスターが掲示してあるのだけど、
Kohei&TiA の姿も。
(出演のいきさつはこちらのブログ)

感動だな。

高まる!!!!

こんな機会がもらえたことにあらためて感謝。
張り切って行こう!(^^)

ふと道路の先を見ると、セントラルパークの入り口が見えています。目と鼻の先だったので、ちょっと公園で休憩していくことにした。

(無類の公園好き)

あまりに広いことは、前回来た時に散歩をしてみて経験(むしろ、飲み物が途中で尽きて、熱射病になるかと思った)していたので、公園の入り口付近のベンチに腰かけて、休む。

犬の散歩している人がいっぱいいるなぁ。

そして、お決まりのスズメ、カラス、鳩、よくわからない鳥とリス。

ジョギングしている人もたくさん。


私からすると、この公園はとっても不思議な存在。
マンハッタンのど真ん中に、すごい面積で真四角に配置されている。

活発な経済や文化の中心地ニューヨーク、島で面積が限られているのに、そこに、こんなにでっかく公園作ろう、なんてことになったのはどういう理由なのか、すごい不思議だったんだよね。

と思っていたら、その疑問に答えてくれる論文を書いていらっしゃる方が!(笑)見つけました。公開してくださっていてありがとう。

ニューヨークにおけるセン トラル ・パークの 成立 とその歴史的展開に関す る研究

面白い~♪

こんなページもあったよ。

セントラルパークの歴史 -- The History of Central Park --

大都会ニューヨークのオアシスを支えるセントラル・パーク管理委員会

公園ひとつ取っても、歴史や人の想いが色々とあって深いなぁ。



十分に休んだところで、帰途へ着くことにしました。


最寄り駅で地下鉄を下車し、お決まりのホールフーズマーケットで、お土産を購入。
スパイスやお菓子を買い込んで、ホテルに帰宅!!

さあ、ここからが勝負!!

毎日、この “魔の19時台” に寝てしまうから睡眠サイクルがおかしくなるので、無理やり、運動をするべし。
宿のはす向かいにたまたまあったホットヨガにビジターで突撃するぞー!

レッスン内容に「ヴィンヤサヨガ」って書いてあった。
様々あるヨガのスタイルのうち、ヴィンヤサヨガはアメリカで発祥、発展。

「ベースであるアシュタンガヨガに自由と創造性を与えたもの」

だそうです。

ヴィンヤサヨガ発祥の土地で、地元の人たちを一緒に、ぜひやってみたかったのです。

 

日本でも週に1~2度はしっかりと、あとはやりたい時に日々ヨガをやっている。

体調をものすごく崩したことがあって、それを機会に2~3年前から始めたんだけど、とにかく自律神経がうまくいかない私にとっては、ヨガは心身を整えるのに抜群の効果を発揮している。

ボールを追いかけるスポーツ以外、あまり興味がなかったし、その場にほぼじっとしてるなんて(←実際には、すごい筋肉いっぱい使ってるんだけどね、笑)性格に合わないわ、って思ってたんだけど。

いやはや、やればやるほど、興味は尽きないな。


ホテルに戻り、軽装に着替えて、出発。

徒歩1分くらいで到着。
近い(笑)

ビルの細い階段を上がっていくと、2階の踊り場のところで先生が迎えてくれた。

「旅行で来てて、今日だけ参加したい」と伝えると、
「問題ないです!どうぞどうぞ!」と笑顔で案内してくれた。

「今日初めてだったら、スタジオの一番後ろでやるといいわよ。みんなのを見ながらやってみて。」
と気遣ってくれて、私はスタジオ全体が見渡せる、最後列に借りたマットを敷いて、準備をした。


参加している生徒さんは10人くらい。


ちょっとスピリチュアルな感じのする先生。
とっても丁寧に指導してくれます。

参加してる人には男性ももちろんいて、みんなどちらかというと内面に目がいっているようで、新参者のわたしを気にする人は誰もいません。

フローやシークェンス自体は、日本でやることとほとんど同じ。でも、お水をあまりとらずに、かなり連続して動いて行くので、運動量としては、ハードな方だった。

いまいち、先生の英語が聞き取れなかった部分も多かったんだけど、音楽と一緒で、それ以外の共通言語があるので、スタジオ内で困ることは全然なかった。

 

 

しっかり1時間汗を流して、かなり心地良い体の状態が復活。

整いました。


ねむけも!いい感じ。


日が暮れて、夜景モードになった街を気持ちよく歩きながら、ふと感じる・・・・空腹(笑)
昼のチキンウィングは完全に消化してしまって腹ペコだよおお。


よし、ニューヨークと言えばPIZZA!
締めピザで今日を終えよう。

通りがかりにあったピザ屋さんに入ってみた。
なんか、かなりやさぐれてる店内で、どのテーブルもかなり汚れてる、ゴミ箱周辺が荒れている(笑)


レジの後ろにでっかい窯があって、そこで順次ピザを焼いている。

焼きあがって窯から出て来たてのピザを「それちょうだい」と注文する人も多い。大量に持ち帰りを注文している人もいる。

私はマッシュルームとほうれん草がふんだんに乗っているピザを注文。一緒に、冷蔵庫に並んでた
謎のビールを買ってみた。


隣では3つくらいのテーブルを連結して、ピザパーティをしている家族が。
むこうでは、向かい合わせに座って夜のデートを楽しんでるカップル。
反対の隣では、体育会系の男子たちが夕食中。

ひっそりと、小さなテーブルに一人座り、色々観察しながら食事。
衝動買いビールは、相当な薬くささて、飲んだ瞬間、うわってなって飲めませんでした。すまん。

 

ピザは、おいしかった!

 

やっぱり一枚ずつ窯で焼いてたから、おいしいね!
そして野菜がたっぷり載っていてうれしい。
すぐに完食してしまいました。満足。


帰りに近所のデリで飲み物を仕入れて、帰ホテル。

シャワーを浴び(今日はトラブルなし、笑)、明日の準備をし、明後日向かうヒューストンのホテルや旅程など、交通手段を確認し、眠りました。

 

いよいよ明日はみんなに会える!
どんな一日になるかなぁ。

 

 

あ、写真はスーパーで買ったヨーグルト。パッケージとキャップの形が斬新だったので、思わず写真に収めた。
横にあるのは、青空市で買ったプラムとアップルパイ。

はぁ、今日も一日が長かった。

きっと明日も長く感じるのだろう。
いや、短く感じるのかな・・・。
あっという間かもしれない。

とにかくたくさん、感じ取ろう。